イーストと天然酵母、違うの?

酵母って何?

酵母は、単細胞の菌類の総称で、イースト(Yeast)は、英語で醗酵作用のある酵母の名称です。特にSaccharomyces cerevisiae (サッカロマイセス　セレビシエ　単一の酵母名ではなく同じ性質の菌の総称)は、パン、お酒、みそなど様々な製品作りに利用されています。これは、人にもそれぞれ得意な事や性格が違うようにSaccharomyces cerevisiaeにも日本酒、パンなどに向くもの様々な菌株が存在します。同じ日本酒でも酵母の違いで味や香りが違ってきます。これらをそれらは、全て自然の中から採取された酵母を選別して育てたものです。日本酒の製造では、種麹と呼ばれています。

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違いは?

日本では、イーストというとパンに使われる工業製品を指しますが、海外では、アルコール発酵に使われる酵母は、イーストと呼ばれます。海外では、天然酵母と言う言葉は存在せず、Wild Yeastが近い単語です。イーストは、もともと自然の中に生存していた菌の中から選別して培養した酵母です。科学的に作られた菌では、ありません。パン用イーストは、菌の種類としては同じですが、パンに適した性質の菌株を選別して培養したものです。その中でも様々な種類があり、膨らみ、香り、味、糖分への適性、冷凍性などで選別されています。伝統的なパン製法には、アルコール醗酵、乳酸菌醗酵、酢酸菌発酵が関わっています。工業イーストは、アルコール醗酵の単一酵母ですが、一般的に言われる天然酵母は、原料や作り方からくる複数酵母の存在による発酵で単一酵母にない味や香りが生成されます。製造方法の違いは、農業に例えれば化学肥料も使用する製法と有機農法の違いに近いと思います。市販されている天然酵母は、選別培養して工業的に生産している商品がほとんどですから皆さんのイメージしている天然酵母とは、違うものになると思います。

何を選べば?

パンを作る場合は、作る製品に適した酵母を選びましょう。酵母には、日本の菓子パンのように糖分の多いパンに向く製品とフランスパンのような糖分の少ないパンに用いられる製品がありますので作るパンに合わせて選びましょう。イーストなら安定して均一な製品が作れます。天然酵母の場合は、酵母の培養など管理と手間がかかります。また使えるパンの種類も限られるので注意が必要です。ホシノ酵母のように使いやすく製造された製品もありますので、色々と試してみてください。アンシャレでは、天然酵母のパン教室もありますよ。