1. パンとお菓子の違い

パンとは、お菓子とは

食べた時に、パンなのかお菓子なのかはっきりわからない時がありますよね。一般的には、パンは、「小麦などの穀物粉に塩、水、酵母を加え捏ね、醗酵させて焼いたもの」、菓子は、「主食ではなく娯楽として食べられる軽い食物」と言えますが、明確な定義は、ありません。それは、元々が一つの物から枝分かれしてきたからです。パンを甘くしたものは、菓子として食べられてきた歴史や酵母を使わない無醗酵パンもあるからです。これらのことから境界を明確にすることは、できません。

製品の食べられ方にて製品を分けていることが多いようです。例えばラスクは、フランスパンを薄くスライスした製品ですが、そのままではパン、バターと砂糖を付けて再度焼いたものは、菓子として売られています。難しいですよね。

材料の違い?

一番シンプルな組み合わせで考えるとパンは、主食なのでこの四つの材料が揃えばバケットなど今でも食べられている製品が色々できます。しかし、トルティラなど酵母を使わない製品も英語では、flat breadとパンに分類されるのでややこしいです。主食として食べるには、シンプルで飽きのこない味が適しています。 また、主食として消費者に安さも求められる製品は、コストの掛かる材料は、あまり使えません。今では、コンビニでも見られるクロワッサンなどは、主食ではなく贅沢な製品だったと思います。これらの副材料をふんだんに使う製品が広く食べられるようになったのは、農業の進化と1970年代頃からのパン製造工業化の二つが大きく貢献しています。

菓子は、古代から甘くすることで食べられてきました。塩だけの菓子はほとんどありません。パンの発展は、主に製造技術の発展でしたが、菓子は、何を加えるとおいしくなるのか様々な材料や作り方を試すことで発展してきました。パンは、焼くことが基本ですが、菓子は、焼くだけでなく蒸す、煮る、凍らせるなど様々、製品もプディング、マロングラッセ、ケーキ、アイスクリームと様々な形体があります。お菓子も工業化やそれを可能にした材料の進化、運搬技術の革新により日本では、様々なお菓子が広く普及しています。