8. パンやお菓子の基本材料について 砂糖の種類
砂糖の種類
砂糖には、様々な種類があり、風味、色、サイズが違います。目的の製品に合わせて砂糖を選ぶことが、良い製品作りに欠かせません。
砂糖は、サトウキビ、甜菜てんさい(砂糖大根)から作られます。日本では、サトウキビが鹿児島、沖縄地方でとられ砂糖大根は北海道で生産されています。日本で作られる砂糖の内で甜菜を原料とする物が8割を占めています。しかし、日本で消費される砂糖約200万トンの2/3は、海外からの輸入に頼っています。 精製糖メーカーは、その原料糖に含まれる砂糖(ショ糖)以外の成分や、色、匂いを様々な工程を経て取り除きます。そうして出来るのが、図の一番上にある「ファインリカー」と呼ばれる透明な糖液です。この糖液を濃縮し、粉砂糖のような細かい砂糖の粒を加えて結晶缶で加熱すると、その粒を核にして、糖液中に結晶が出来てきます。つまり、結晶缶の中は、結晶と糖液が混合した状態になるわけです。それを遠心分離機(脱水機と同じ原理)で、結晶と糖液を振り分け、結晶は製品になります(図の「一番糖」)。(結晶工程では糖液中の全てのショ糖分を一度に結晶化させることはできないので、結晶・分離工程を繰り返して無駄なくショ糖分を取り出します。)この工程が繰り返されると熱により糖液に徐々にカラメル色が付いていきます。
砂糖は、パン、菓子はもとより調味料としても使われ一人平均年間18.2kg(2010年)も消費しています。ピーク時は、1970年頃で29kgも摂っていました。