2. これでパンやお菓子のキャラクターが決まる 基本要素

パンや菓子のキャラクターを決める基本要素は、「ふくらみ」「固さ」「甘味」「塩味」となります。

ふくらみ

パンや菓子は、膨らむことによってソフト感や弾力感を得ます。膨らむためには、三つの力が必要になります。「ふくらます力」「ふくらみを包む力」と「ふくらみを保つ力」です。

パンや菓子は、熱や科学的な反応によってガス、水蒸気、空気などの膨張する力が発生すると、その力で全体がおおきくなります。例えると生地の中の沢山の小さな風船が膨らむような状態です。膨らんだ生地が、再びしぼまないように熱によりしっかりした骨組みを作り支えることで製品と成ります。さらに内部の気泡が外部と繋がることで放冷中の温度低下に伴う気孔内外の圧力差を無くし、しぼみを防ぎます。例えば暖めたペットボトル飲料を飲んでキャップを閉じて放置すると冷えてボトルが潰れます。キャップを空けておくと潰れません。 パンや菓子は、生地の中のでんぷんなどを固めることでボトルを作り、気泡が微妙につながることでキャップを空けたようになり、潰れることを防いでいます。

パンや菓子には、小さな膨らみのもとが沢山入っていて熱や科学的な反応でガスや水蒸気の発生、空気の膨張、により大きくなります。

これらを上手にコントロールできれば、望むふくらみの製品ができることになります。しかし、同じふくらみでもパンとケーキでは、求められる性質が違うのでそれに合わせた材料の組み合わせが必要になります。

固さ

固さは、製品の性質を決定する大きな要素です。一般的に日本では、ソフトな食感の製品が好まれ固い製品は、好まれません。

甘味

糖分は、脳が活動する為にも必要で甘いものは自然と人が求める味の一つです。一般的に甘いものは、人に好まれますが、甘さに対する質も重要です。また、直接甘味材料を混ぜる以外に製品を作る過程でデンプンなど糖分に変わる材料もあります。

塩味

塩分は、体を維持するために自然と人が求める味の一つです。塩には、塩味をつけるだけでなく他の味をはっきりさせたり、腐敗を遅らせたりする効果があります。