小麦アレルギー?
小麦アレルギーという言葉を聞いたことのある人は、多いかと思います。大好きなパンやお菓子の小麦粉が、病気の原因になるというちょっと悲しい話です。小麦アレルギーは、食物アレルギー患者の原因第3位です。小麦に含まれるタンパク質が、様々な症状を引き起こしています。よく知られている症状としては、摂取後に皮膚・呼吸器・消化器・粘膜などに症状が現れ、ひどい場合は、アナフィラキシーショックを引き起こし死亡する可能性もあります。これらは、症状が目に見える形で現れるので比較的対応がしやすくお医者さんに掛かる場合が多いと思います。小麦のタンパク質には、水溶性のタンパク質も含まれますが、小麦のどのタンパク質によって引き起こされるかは人によって違います。グルテンフリーと言っても水溶性のタンパク質が含まれていると反応する人もいますので注意が必要です。また、大麦やライ麦などの麦類と小麦は、アレルゲンタンパク質が似ているので反応する人もいます。
水に溶けないタンパク質:グリアジン、グルテニン→水と結合してグルテンになる
水に溶けるタンパク質 :アルブミン、グロブリン
セアリック病??
しかし、それ以外に症状が直接的でないのであまり知られていないセアリック病があります。これは、小麦に含まれる「グルテンタンパク」と呼ばれる物質に対して、誤って免疫反応を起こし小腸に損傷をもたらして食物が適切に吸収されなくなる病気です。小麦だけでなくグルテンタンパクを含むライ麦、大麦などの穀物類に含まれており発生します。症状としては、下痢、腹痛、体重の変化、精神的(うつ病、イライラ、怒りっぽい、のような)、骨や関節の痛み、成長障害(乳児)、そのほか様々です。診断は、抗体の検査、ビタミン、鉄の量などで判断するようです。治療法としては、今のところ食事制限しかありません。日本人では、この病気の患者は極めて少ないが近年増加しているそうです。気になる方は、グルテンフリーの生活を3週間ほど行い改善が見られるようならセアリック病の可能性があります。診察を受けた方が、良いでしょう。カゼインタンパクも構造が似ていて、同じような症状が出る場合があるそうです。そちらも試した方が良いかもしれません。
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